この記事は!
- ソフトテニスの試合当日に、風が強い時、どんな事に気を付けて戦うのか書いています。
- 風が強い日に、思うように戦えず試合に勝てなくて困っている方は是非読んでみてください。
風が強い日、いつもなら負けないような相手なのに、試合中思うとおりにボールをコントロールができずに負けてしまった経験が誰にもあると思います。
ソフトテニスのボールは、軽いので風の影響を受けやすいと言われます。
なかなか思うような試合ができずに、自滅が多くなってしまう事があります。
ところがその反面、全く風の影響が無いかのように試合をしている選手もいます。
特に上級者同士の試合を見てると、同じ環境で戦っているとは思えないくらい自滅が少ないものです。
一体、風が強いのにミスをしない子と、ミスを連発してしまう子とでは、どういった違いがあるのでしょうか。
今回は、そんな風が強く吹いている時、どんな事に気を付けて戦うのかについて、私が感じてきた事を書いていきます。
ソフトテニスの試合で、風が強く吹く時にミスが多くなるのは
そもそも、風が強い日の試合でミスが多くなってしまうのは、なぜでしょうか。
『風が吹いているから当たり前じゃん』
と、言ってしまえばそれまでですが、逆に風が強いからといってそこまでミスを連発をしない子もいるので、何か違いがあるはずです。
風を意識できていない
まず第一に、風が吹いている事を試合中に考えられていないケースです。
そんな事ある!?
なんて思うかもしれませんが、意外とあります。
試合に没頭し過ぎてしまい、つい風が吹いていることが頭から抜けてしまうのです。
特に初心者に多いです。
自分が試合をしていない時、他のプレーヤーが試合をしている時は、今日は風が強いなぁなんて話をしていても、いざ自分の試合になると、目の前の事に没頭してしまい、風の事を全く意識できなくなってしまうんです。
すると、強い風が吹いているのにもかかわらず、いつもどおりのソフトテニスの試合をしようとするので当然ミス連発です。
追い風の時、いつもだったらコート内に収まるはずのボールがみんな風に流されアウト。
向い風の時、ふかいところからでも普通に打ってネット。
ラリーになる前に、自滅の連続であっという間に試合終了です。
なにが起きたのかもわからないまま負けてしまいます。
風に対する対処の仕方がわからない
これも初心者に多いパターンです。
試合中、風が強い事を認識はできているのですが、具体的にどう対処したら良いのかがよくわかりません。
コーチからは、風の向きをよく考えろと言われ、考えてはいるものの実際どうすれば良いのわからず結局ミスをしてしまう。
そしてこのケースでよく見かけるのが、相手のコート内に納めることばかりに気をとられ、軽くラケットを当てにいってしまう子です。
しっかり振り抜くのを怖がり、軽くポーンと弾くような感じでボールを打ってしまいます。
実はこれが、逆にボールをコントロールできなくなる一つの原因ともいえます。
なぜなら、このように打たれたボールは、ほぼ無回転状態となりますので、モロに風の影響をくらってしまうからなんです。
ソフトテニスの試合中、風の向きによっても打ち方を変える
それでは実際に、風が強い日にはどのような事に気を付ければ良いのでしょうか。
しっかりラケットを振り抜きフォロースルーをする
まずは、ミスを恐れずにしっかりとラケットを振り抜きましょう!
フォロースルーができると、ボールに回転がかかり風の影響を比較的抑えることができます。
上級者達のボールがなんとなく風が強くても関係ないように見えるのはそのためです。
しかし、それでは風上からボールを打った時にボールが飛び過ぎてしまうような気がしますが、そのことについては後述します。
まずは、風が強く吹くからといって変に慎重になり過ぎず、しっかりラケットを振り切りましょう!
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ただし、だからといって風上からも風下からも同じようなスイングで良いかというと、そんなことはありません。
それについても後述します。
風上(追い風・自分の後ろから風が吹く)から打つ場合
ここからは、自分の達位置と風の吹く向きによって、どんな打ち方をした方の違いを意識しなければならないのか解説していきます。
まずは自分が風上にいる時の対処法です。
打点を高くする
風上から打つ時は、なるべく高い打点を意識し、ボールの軌道が山なりではなくて直線に近くなるように心がけます。
当然ネットの高さより下の打点でまっすぐ打てばネットになります。
できるだけ高い打点で打つのはこのためです。
なぜ山なりになってはダメなのかというと、山なりの軌道を描いた方が、より風の影響によりボールが伸びていってしまうからです。
また、低い打点で打とうとするとラケット面を上に向けてボールを打ってしまう子もおり、そうなるとほとんどボールは飛び過ぎていってしまいます。
コンパクトスイングを心がける
また、できるだけコンパクトなスイングにします。
先ほど、ラケットはしっかり振らなければならないと書きました。
逆の事を書いているように感じるかもしれませんが、コンパクトというのは、ラケットとボールがインパクトを迎える前の段階の話です。
つまり、テイクバックからボールインパクトまでをコンパクトにし、インパクトからフォロースルーはしっかり行います。
テイクバック位置からラケットを大きく振らなくても、追い風の影響により十分ボールは早くなり、深いところに飛んでいきます。
そこにいつも通りの力が加わってしまうと、アウトが多発する原因になります。
打つコースに注意する
打つコースにも注意が必要です。
追い風の中ボールを打つと、当然ボールはいつもより深く(長く)飛んでいきます。
普段よりボールが長くなるという事は、バックアウトの危険があるということです。
そのため、少しでも距離が長くとれるように角度を付けたコースに打ちます。
浅い位置からストレートに打って相手コート内に打球をおさめるには高い技術が必要になります。
ラリー中は立ち位置を若干前にする
ストロークだけでなく、ラリー中の立ち位置にも気を付ける必要があります。
こちらが追い風という事は、相手からすると向かい風の中でボールを打っている事になります。
ということは、相手から飛んでくるボールは風に押し戻される形となり少し浅い位置に落ちます。
特に、バウンドした後はボールの勢いも抑えられるので、打球によってはボールがバウンドの位置で止まる事もあります。
そうなると、いつどおりの位置に構えていたのでは、毎回前にダッシュしなくてはいけなくなってしまうので、あらかじめいつもより少し前で構える必要があります。
サーブ時は立ち位置を若干後ろにする
逆にサーブを打つ時は、いつもよりやや後ろから打ちます。
ネットを越えてサービスコートに収めるためには、いつもの位置から打つと距離を抑えるのが難しくフォルトの可能性が高くなります。
そのため、立ち位置を調整することによってサービスを成功させる確率をあげます。
また、サービスは追い風の影響を考え、あまり力いっぱい打たずに打点やインパクトのタイミングに集中しましょう。
風下(向かい風・自分の前から風が吹く)から打つ場合
続いて自分が風下にいるときの対処法です。
今度は自分が向かい風を受ける環境で打球について考える必要があります。
向かい風という事は、自分の打球は押し戻される傾向になります。
打点を前でとらえられるようにする
自分達が風下にいる場合は、相手のボールが風にのってくるので、スピードも速く、球も伸びてくる事が多いです。
そのため、いつもと同じようなリズムで構えようとすると少し振り遅れ、打点が後ろ気味になることが多いです。
すると、しっかりと体重を乗せたボールを打つことができず、風に押し戻されてしまいます。
特に、自分がベースライン付近からボールを打つ場合には、ネットしてしまうリスクが高くなりますし、ネットを越えても相手コートの浅い位置にボールが落ちてしまい、相手にとってチャンスの場面になってしまいます。
ですので、普段のタイミングよりワンテンポ早く構えやテイクバックの姿勢をつくり、しっかりと打点を前に合わせられるようにしましょう。
立ち位置を若干後ろにする
風上にいる時は、立ち位置を若干前にしました。
反対に風下にいる時は立ち位置を少し後ろにすることをおすすめします。
さきほどから書いている通り、風下にいると相手のボールが深く伸びてくる事が多いです。
ですので、立ち位置によっては、自分の足元でバウンドするボールが飛んでくる可能性が高くなります。
ライジング(バウンドしたボールが上がりきる前に打つ)気味に打てる技術があれば別ですが、そうでない場合は足元にバウンドしたボールの処理は非常に難しいです。
また、ワンバウンド後も風にのって奥に伸びてくる事も多いです。
立ち位置を少し後ろにもってぅることで、自分の打ちやすい打点で打てるよう調整します。
しっかりとラケットを振り切る
これも前述していますが、ボールに回転がかかっていないと風の影響を強く受けます。
しっかりとラケットを振り切ったフォロースルーをしないと、ボールに回転がかからず、打球が風に押し戻されてしまいます。
ツイストが有効になる場合も
相手のネット際に打球をポトンと落とすツイストは、相手に読まれてしまっては逆にピンチになることが多く、使いどころが難しいショットです。
風下からの場合、相手コートでバウンドした後、向い風によって完全にボールが止まったり、逆方向に流れる事もあり、相手からすると非常に処理しにくいボールになります。
ですが、ネットを越える前に大きく失速する危険もありますので注意も必要ですが、うまく活用すればとても有効になる場合があります。
風が横に吹いている時に打つ場合
風は、どちらかが風下や風上になるように、コートに対して縦方向に必ず吹くとは限りません。
時には横方向に吹くこともあります。
そんなとき、どんなことに気をつけて試合に臨めば良いのでしょうか。
相手がボールを打つ時は
相手コートからボールが飛んで来るときに、まず考えなきゃいけないのが、風がどっち方向に吹いているかです。
当然ですね。
そして、飛んでくるボールがその風の影響をうけて、自分から見て右か左のどちらかに流される事を意識します。
これも当然ですよね。
多くの子達は、風が吹いてボールが流されてしまう事はある程度理解できています。
ところが、その後の対応で差がつきます。
立ち位置の判断
風の影響を意識できていても対応がうまくできない子は、打点に入り両足の位置を決めるタイミングが早すぎてしまっている事が多いです。
ボールに追いつくところまでは良いのですが、立ち位置を早い段階で決めてしまってから上半身だけでストローク動作に入ろうとするので、ボールの軌道が予測とズレた時に咄嗟に対応できず上手くボールをラケットにインパクトさせる事ができません。
対応がスムーズな子は、ギリギリまでボールの軌道を見極めフットワークからストローク動作に入るので、丁度良い打点の立ち位置を設定することができます。
フォアハンドかバックハンドかの判断
もう一つ、前述の立ち位置とも関連しますが、フォアハンドで打つのかバックハンドで打つのかの判断が上手くできる子とそうでない子に分かれます。
通常、利き腕側と反対の方向にボール飛んできたとき、回り込んでフォアハンドでストロークを行うか、バックハンドでストロークを行うかを瞬時に判断し、それに合わせ動きをすると思います。
しかし、風が横方向に強く吹く場合、バックハンドで処理しようと判断したボールが風に流され思ったより体に近づいてきてしまうことがあります。
(この場合、回り込みのフォアハンドの方が打ちやすくなることが多い)
反対に回り込んでフォアハンドで打とうとしたら、やはり体にボールが近づいてきて打ちずらくなることがあります。
(この場合、バックハンドの方が打ちやすいことが多い)
つまり、自分の立っている位置から見てボールが最終的にどのあたりに飛んでくるのかを、正確に予測するのが難しいということです。
少なくとも、ネットを越えたあたりで普段と同じような感覚で判断すると間違えてしまうことが多いです。
風の影響もしっかり考慮してボールの軌道を予測し、最適な対応ができるようになりましょう。
自分がボールを打つ時は
続いて自分がボールを打つ場面です。
まずは当然ですが風がどっち方向に吹いているのかを見極めます。
サイドアウトに気を付ける
まず気を付けるのが、サイドアウトをしないようにすることです。
風が横方向に強く吹いているとき、風に対して順方向となるクロスのボールはなるべく低い軌道にする必要があります。
たとえば自分達から見て、風が右から左に吹いている時、逆クロス方向のボールは思いっきり風の影響を受けます。
特に、ロブや中ロブのような高さがついて滞空時間が長い打球は、それだけ風をうける時間が長くなるのでどんどん流されていきます。
しかも順方向だと、相当な勢いで流されていくので注意が必要です
あまり厳しいコースを狙わない
試合中、相手の正面に近い位置よりもコートの隅を狙った方が得点のチャンスは増えます。
しかし当然ですが、それだけミスの確立も増えていきます。
そのため、自分のコントロール力と狙うコースをよく意識して打つ場所を決めていると思います。
ところが、風が強く吹く日は自分では制御しきれない力が働いているので、普段ならコート内に収まるボールもコートの外に飛ばされていく可能性があります。
ですので、ライン際より若干いつもより内側を狙うようにします。
相手の真正面にあえて打つ
うちのソフトテニスっ子には、このように言っています。
風が横方向に強く吹くときは、バウンド後に相手の体にボールが近づく方の足を狙って打つ!
例えば、自分から見て風が右から左に吹いている場合、相手の右足あたりを狙います。
すると、相手からすると一見なんの変哲もないコースにボールが飛んでくるので、うちやすいボールが飛んできたと感じます。
しかし、風が強く吹く日には、ただの打球が勝手に変化球となって飛んでいきます。
そして、瞬時に対応しなければいけない時は、体から離れる方向よりも、近づいてくる方がとても打ちづらく感じるのです。
ソフトテニスの試合で風が強い日はこう考える
誰もが嫌がる風が強い日の試合ですが、考え方を変えることで少しでも苦手意識を和らげることができれば、相手よりも優位に立つことができます。
風とは戦わない
風の流れに逆らわないようにします。
前述したように、風の向きによって打ち方を調整し、逆に風を利用します。
風上から打つ時は、打点を気を付けてあげるだけで普段よりもスピードのあるボールが打てます。
変化球を打つことだってできます。
なので、なるべく風が吹いている環境に逆らって無理やりいつものソフトテニスをするよりも、風をうまく使う工夫をして試合に臨むようにしましょう。
格上相手を倒すチャンス!
もし、自分達が風をうまく利用できるようになれば、風の強い日はチャンスです。
風が強い日の試合は、どちらかというと嫌がる子達の方が多いと思います。
それは、自分達よりも競技力が高い子達にもあてはまります。
普段は勝つことができないような相手でも、もし相手が風の日の戦い方を知らずにミスが多くなっていれば、自分達が少し風を利用することを心掛けてあげることで、試合に勝つ確率はグッと高くなります。
ソフトテニスの試合で風が強い日まとめ
今回は、風の強く吹く日にソフトテニスの試合をどう戦うかを書きました。
あくまでも私の経験則に基づいた内容となるので、もしかしたら異論反論ある方もいらっしゃると思いますが、ご容赦ください。
まとめますと、
- まずは風の吹く方向を把握する
- 風の影響を減らすためにしっかりラケットを振る!
- 風上、風下で打ち方を変える
- 横方向に吹いているときは、打つコースを考える
- 風をうまく利用する
- 風が強い日は強敵を倒すチャンス!!
うまく風を味方につけて、風の日をチャンスと思えるようになりましょう!!
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