- ソフトテニスに欠かせない乱打について書いています
- 乱打のバリエーションを増やしてソフトテニスを上達させたい方は是非読んでみてください
ソフトテニスの練習で、かかすことができない乱打!
部活や練習などで必ずと言って良いほど毎回行いますよね?
ですがこの乱打、何の意識も持たずにやっていては、お互いがボールを打ちあっているだけの練習になってしまいます。今回はこの乱打について書いていきます
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乱打とは!
すでにソフトテニスを始めている方に今更説明するまでもありませんが、これから始める方や、まだ始めたばかりの方、子供が始めたけどご自身にソフトテニスの経験が無い方に向けて一応お話しておきます!
乱打とは
一本打ちのように、練習者が決められたボールを決められたように打って終わりではなくて、練習者と練習者がコート上でネットを挟み、お互いにボールを打ち合う練習です。
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いわゆる”ラリー”を続ける練習です。
ソフトテニスをやる上で最もポピュラーな練習のメニューの一つで、どの学校の部活やクラブチームの練習で取り組まれていると思います。また、大会によっては試合前に相手選手と乱打をしてから試合を開始する場合もあります。
乱打をする意味
このようにソフトテニスを続ける上で必ずやることになる乱打ですが、先ほど書いた通りただネットの向こう側の相手と打ち合うだけになるので、
練習になっているのか?
と感じる方もいらっしゃいます。
実際、クラブチームによっては、只のウォーミングアップのためだけに行われている場合もあります。
冒頭部分でも書きましたが、この乱打という練習は、向かいあって立つ相手とボールを打ちあう練習です。
そうなると、ソフトテニス初心者の子供たちに良く見かけるのが、相手から飛んでくるボールを、相手に向かってただ打ち返すことだけをひたすら繰り替えしているパターンです。
もちろん練習にならないわけじゃありません。が、わざわざ限られた時間の中でこのような練習に時間を割く意味があるのでしょうか。ウォーミングアップのためだけに行うのであれば、数分打ち合えば十分です。
どんな練習もそうですが、練習メニューには一つ一つ目的があります。ですがこの乱打は、気を付けないと何も意味を持たない練習になってしまうことがあります。つまり、この乱打にどんな意味を持たせるのかは、本人や指導者の目的意識次第になるのです。
乱打練習を有意義に行うコツ
それでは実際に、どのような工夫をすることで同じ乱打練習において意義のあるものにできるのでしょうか。
それは、乱打に条件や負荷をつけてあげることです。結局ボールを打ちあうことに変わりはありませんが、打つボールやスイング時に条件を設定するのです。ここからは、実際に私が色んなクラブチームや学校の部活動を見てきた中で行われていた方法を紹介いたします。
打つ球種を指定する
お互いに打ち合う球種を制限します。
試合中、なんらかの影響によって、実際に打つボールが制限されてしまうことがあります。
例えば、風の強い日なんかは、普段よりもよりどんなボールを打つのかを判断するのが難しいことがあります。
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どんな環境でも、さまざまな球種から適切に選択できるようになるには、普段から狙ったボールを意識的に打っているかどうかが、鍵になります。
ロビング対ロビング
お互いにロブを打ち合います。
意識するポイント
しっかりと深い位置までボールを打つようにすることです。試合中にロブを打つ場面というのは、多くの場合相手の前衛を越す時に使います。
乱打中は相手コートに前衛が立っていないので、高さや深さが足りなくても相手にボールは届いてしまいます。これでは実戦につかえるロブの練習にならないので注意しましょう。
ロビング対シュートボール
片方の選手がロブ、もう片方はシュートボールを打ちます。
意識するポイント
ロブを打つ側は、しっかりと高さや深さに気を付けて打ちます。
また、相手からシュートボールが飛んでくるのでしっかりと打点をとらえて凌ぎます。
シュートボールを打つ側は、なるべく打点の高いところでしっかりとシュートボールを打ち抜きます。腕の力に頼らずにネットミスやアウトにならないように気を付けます。
シュートボール対シュートボール
お互いにシュートボールを打ち合います。
意識するポイント
お互いでシュートボールを打ち合うため、ボールを打ってから自分に返ってくるまでの時間が短くなります。
ストローク後に素早く体勢を整え、効率の良い足運びで打点に入り、再びストロークに備えて構えます。打点に入るのが遅くなりシュートボールを打てる体制が作れなかったときは、しっかり相手コートにボールを返すことを意識します。
無理やりボールを打って、ミスしてしまうのでは、実戦的な練習とはいえません。
ポジションを指定する
お互いの立ち位置を制限します。
ベースラインからストローク対ローボレー
片方はサービスライン前後の中途半端な位置にポジションをとり、相手が打つボールをローボレーで凌ぎます。もう一方は、ベースライン前後にポジションをとり相手に対し打球を打ち込みます。
意識するポイント
試合の中で、相手にポジションを崩された時や、前衛がサービスを打った直後など、どうしても中途半端な位置で相手からの打球を凌がなければならない場面があります。
その時に、打ち込まれただけで失点してしまっては相手の思うツボです。しっかりと切り返せるように練習します。
ストロークを打ち込む側も、ついチャンスとばかりに力が入りネットミスやアウトをしないように気を付けます。相手の足元や真正面が意外と取りづらいです。
ベースラインからストローク対ボレーやスマッシュ
先ほどは、どちらかというとベースラインプレーヤーが有利な場面でした。今度はネットプレーヤーが放つスマッシュやボレーをベースラインプレーヤーが凌ぎます。
意識するポイント
とにかくボールや相手の動きをよく見てボールの軌道をとらえてラケット振ります。ネットプレーヤー側も、相手から甘く返ってきたボールについ力が入りがちですが、リラックスしてしっかりとスマッシュを打ちましょう。
コースを指定する
打つコースを制限します。
ストレート、クロス、逆クロス
ストレートコース、クロスコース、逆クロスコースでそれぞれ乱打を行います。
意識するポイント
前項の球種の制限をしながらやっても効果的です。当然ですが、自分の立ち位置からどの方向に打つのかによって打点のタイミングなどが少しずつ変わってきます。どんな方向にも自在にボールコントロールできるようになりましょう。
場面を指定する
試合展開中の場面を想定して行います。
サーブ・レシーブから始める
せっかくボールを打ち合うのですから、最初の一本目をサーブやレシーブから始めることでより試合に近い形を想定します。
意識するポイント
サーバーは、前衛サイド・後衛サイド、ファーストサーブ・セカンドサーブをそれぞれ行います。またレシーブで返ってきたボールを3球目にどう打ち返すのかを考えながら行います。
レシーブも、漠然と打ち返すだけでなく、相手のサーブに合わせ、凌ぐのか攻めるのを明確にしそれに応じたコースや球種を選択します。
ツイストから始める
ツイストのような短いボールを打たれたり打ったりする場面は多くの場合ポイントが動きます。特に小学生や中学生では、短いボールの処理が苦手なことが多く、有効打になることがとても多いです。
またダブル後衛で陣形を組んでいる場合は、短いボールの処理は最優先課題の一つです。
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意識するポイント
ツイストを打たれて無理やり前に出された展開でもラリーが続けられるようにしっかりとボール追いかける練習をします。追いつけない時に途中でボールを追うのをあきらめてしまう子がいますが、最後までしっかり走ります。
またなんとか拾えた後も中途半端な陣形でラリーをしなければならないので、このような場面に慣れておく必要があります。
回数を指定する
ラリーを続ける回数を指定する
100回以上や1000回以上
乱打を続ける回数を指定します。
試合の展開によって、どうしてもラリーが長くなってしまうことがあります。特にダブル後衛同士の試合でよく見られる展開です。
意識するポイント
長いラリーに慣れていない選手はだんだん集中力が切れてきて、簡単なミスをしてしまう事があります。
当然疲れてくるので足も動かなくなり腕の力を頼ったスイングになってしまいます。そうならないためにも、100回や1000回と、何本ラリーが続いても変わらない集中力と体力を身に着けます。
スイングフォームを意識する
せっかく相手が自分めがけてボールを打ってくれて、ラリーができるのに、漠然としたフォームで返球していてはもったいないです。自分自身のスイングフォームを見直し、改善できるところはないか振り返ってみましょう。
意識するポイント
足運び、打点にはいるフットワーク、体重移動、フォロースルーなど、スイングに必要な動作を順番に確かめながらラケットを振ります。
人数を指定する
乱打をする人数を1対1ではなく複数人で行います
1対複数(2人とか3人)
コート片側に一人、もう片側には二人から三人で立ちます。
意識するポイント
一人に行う側は、複数いる相手に打ち分けます。早めのコース設定を心がけ、しっかりとストロークします。
複数人で行う側は、自分にボールが飛んでこない時でも絶えず足を動かしフットワークを止めないようにします。
複数対複数
両コートに、それぞれ複数人で入ります。ボールは一球ずつ打つ人を回しながら乱打を行います。
意識するポイント
自分が打たない場面でも集中力を切らさずに構え、自分が打つ番になったとき出遅れることがないように気を付けます。
ボールの色を変える
ソフトテニスのボールには色がついているものがあります。
もちろん試合などでは使われることはありませんが、練習用で使用するのは自由です。
あえてボールを見づらくする
白意外のボール、特にブラックのボールはとても見づらいです!
あえてボールを見づらくすることで、意識をボールに集中させるトレーニングになるんです。使ってみるとわかりますが、夕方やナイター練習などで黒い色のボールを使用すると、本当に見えません。
意識するポイント
ラケットにインパクトする瞬間までボールを目で追ってないとしっかりとラケット面でボールをとらえることができません。
実は、このインパクトの瞬間までボールを見ることが重要なポイントです。
インパクトまで目で追うことで、顔を残すような形になり、体の軸が安定します。また、ラケットの中心部にボールを意識的に当てられるようになります。
さらに、この見づらいボールを使用したあとに、本来の白いボールを使うことで、いつもよりよくボールが見えるようになるんです。
乱打の可能性は無限大
工夫次第では無限大に広がります。
ポイントとしては、以下の事を基準に考えると良いと思います。
- スイングフォームの改善
- コントロール
- 試合時の苦手な場面の克服
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いかがでしたか?乱打といっても、ただ何気なくボールを打ち合うだけではなく、このように様々な要素を付け加えてあげることで、同じ練習時間の中でより一層効果の高い練習メニューにしてあげることができます。
乱打は、ボールを打ち合える場所とネットさえあればどこでもできます。
簡易ネットをクラブチームや、何家族かでシェアするのも良いと思います。ボールを打ち合う練習するのには、ネットがあるのと無いのとでは大違いです。
さあ、明日からどんな乱打しましょうか!!
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